あなたに最適な金庫の種類を解説!金庫ならではの配送時の注意点も

お悩み解決

ひとことに金庫と言っても多くの種類があります。
どういった場所で、どういったものを保管したいかにより選ぶ金庫が変わってきます。
用途に合わせた金庫選びに、役立つ情報をまとめました。
金庫の種類や特徴、納品時に注意したいポイントについて解説をさせていただきます。

金庫の種類

まずは金庫の種類です。金庫の用途や防犯の目的によって、最適なものを選びましょう。

耐火金庫

耐火金庫はその名の通り、火災などの際に保管物を高熱から守ってくれる金庫です。
火災対策として高温に耐える性能を有しており、火災による保管物の被害を最小限に抑えることを目的に作られています。

耐火性能について

【耐火時間】と【耐火温度】という言葉で表示されます。
【耐火時間】とは、どれくらいの時間、火にさらされても金庫内部が一定の温度に抑えられるか、を示しています。JIS(日本工業規格)の耐火試験で30分、60分、90分、120分、180分などの時間帯で表されます。
【耐火温度】とは、どれくらいの温度、上昇しても金庫内部の温度が一定の温度に抑えられるか、を示しています。JIS(日本工業規格)の耐火試験で927℃、1010℃、1093℃、1200℃などの温度帯で表されます。

防盗金庫

いろいろな方法での盗難を防ぐ為に作られている金庫です。
ハンマーやバールなどの工具を使用した破壊に耐える性能を有しています。また、バーナーなどによる溶断にも耐える性能を持っている種類もあります。
持ち去りを防ぐために、容易に持ち上げられないほどの重量があり、金属製の鍵やダイヤル式の鍵など、様々な種類があります。

強度

金庫自体の強度や厚みが、金庫を壊そうとされた時に耐えることができるかどうかを表します。

錠前

鍵には様々な種類がありそれらの特徴により盗難から金庫の中身を守ります。
※鍵の種類は後ほどご案内します。

メディアセーフ金庫

主に磁気系のデータを保管するのに適した金庫です。それ以外にも書物や宝石類の保管に適している場合もあります。耐火・耐水・防湿・防磁性能が供えられている事が一般的です。

 

金庫の選び方

耐火金庫や防盗金庫の選び方についてですが、基本的には防盗金庫にも耐火性能が備えられている場合が多い為、より防犯性の高い金庫が欲しい場合は防盗金庫を購入される事をおすすめします。
ただし、それぞれの金庫にメリットデメリットがありますので、紹介させていただきます。

耐火金庫のメリット・デメリット

耐火金庫のメリット

・小さいタイプでも耐火性能の高い金庫もある為、場所を選ばず設置する事が可能
・安価なものも多く様々な製品から選ぶことができる

耐火金庫のデメリット

・比較的コンパクトなサイズの場合、重量も軽くなってくるので、持ち去りに弱い
・また、バールなどでのこじ開けに弱い

上記の理由により多額の現金などや証券、最重要書類の保管には注意が必要です。

防盗金庫のメリット・デメリット

防盗金庫のメリット

・耐火機能も備えており堅牢なものが多く、防犯性能が非常に高い
・多額の現金や証券、重要書類の保管に適している

防盗金庫のデメリット

・価格が高額な場合が多い
・特性上、重量化・大型化する為、取り回しが悪い

上記の理由により設置場所の耐荷重、搬入経路の問題が発生し、設置できる場所が限られてきます。また、搬入費用が高額になるケースもあるため注意が必要です。

メディアセーフ金庫のメリット・デメリット

メディアセーフ金庫のメリット

・防火、耐水、防磁性能を備えており、様々なものを保管する事に適している
・デジタルメディアなど、磁気系データ類の保管に適している

メディアセーフ金庫のデメリット

・価格が高額な場合が多い

CDやDVDなどのデジタルメディアは60°ほどでデータが破損される可能性があるため、通常の耐火金庫よりもメディアセーフ金庫をお勧めします。

保管物と適正な金庫選びについて

ここからは、金庫を選ぶ際に重要な要素「何を金庫に保管するか?」をもとに、
保管物ごとに、金庫を選ぶ際のポイントをまとめてみました。

現金、権利書、重要書類、小切手、約束小切手など

これらは主に紙でできていますので、一般紙が燃えないよう性能テストを受けた耐火金庫をご検討ください。火災時などに、庫内が177度以下に保たれる金庫を選んでください。

注意:軽い金庫は金庫ごと持ち去られる可能性がある為注意が必要です。

フロッピーディスク、ビデオテープ、フィルム類など磁気系のデータ

磁気系のデータはJIS規格で耐火性能として66℃以下と定められていますが、66℃でも蒸気に晒されるとデータが消失してしまう可能性がある為、メディアセーフ金庫をおすすめします。

注意:耐火金庫の場合は湿気などによりデータが消えてしまう可能性があります。

真珠・琥珀・エメラルド・オパール・半貴石など

宝石類の中でも上記のものは他の宝石類に比べより高温に弱いとされており、高熱や高湿度で変色や変質、ひび割れが生じることがあるので、メディアセーフ金庫をおすすめします。

注意:メディアセーフ金庫でも宝石によっては変色や変質の原因になる場合があるので、保管方法についてはお買い求めの宝石店などへご確認ください。

ダイヤモンド・ルビー・サファイヤなど

宝石類の中でも上記のものは、高熱や高湿度で変色や変質、ひび割れが生じることがあるので、メディアセーフ金庫をおすすめします。

注意:メディアセーフ金庫でも宝石によっては変色や変質の原因になる場合があるので、保管方法についてはお買い求めの宝石店などへご確認ください。

書物、絵画など高価な装飾品

保存状態に敏感な品物は温度や湿度により変形や変色し価値を失ってしまう場合があるので、湿度も抑えられるメディアセーフ金庫をおすすめします。

注意:メディアセーフ金庫でも品物によっては少しの湿度で変色したりする可能性もあるので、最大限の注意が必要です。

上記以外の品物でも、金庫に保管するアイテムには制限があります。
例えば、危険物、化学薬品、生物兵器、食品などは金庫に保管することができません。
また、金庫に保管する前に、そのアイテムが金庫に保管することができるかどうかを確認することが重要です。

 

金庫の錠前の種類

金庫の錠前には主に以下のような種類があります。

ダイヤル式

一般的なダイヤル式金庫は、四角い金属製の箱に、数字が書かれたつまみ(ダイヤル)がついています。ダイヤルを回すことで、特定の数字の組み合わせを選び、その組み合わせが正しい場合には錠が解除されます。

ダイヤル式金庫のメリット

・100万変換と呼ばれるダイヤル錠が一般的に流通しており、文字通り100万通りの番号を暗証番号として設定できる為、防犯性能が高い
・鍵を持ち歩く必要が無い為、防犯性能が高い
・デジタル式では無いものがほとんどなので、電池切れなどの心配がない

ダイヤル式金庫のデメリット

・暗証番号を忘れてしまうと開けない
・ダイヤルを実際に番号に合わせながら開錠をしていくので、少しのズレなどで開錠しない事があり、慎重な開錠が必要

テンキー式

一般的なテンキー式金庫は、金庫の扉にテンキーと呼ばれる数字キーがついています。
テンキーに番号を入力することで、設定した数字の組み合わせが正しい場合には金庫が解錠されます。

テンキー式金庫のメリット

・暗証番号の変更が簡単なので防犯性能が高い
・番号入力ミスによるペナルティがある場合が多く、防犯性能が高い
・鍵を持ち歩く必要が無い為、防犯性能が高い

テンキー式金庫のデメリット

・暗証番号入力中に周囲に見られる可能性がある
・デジタル式は定期的な電池交換が必要

シリンダー式

一般的なシリンダー式金庫は、金庫の扉に回転式のシリンダー錠を備えています。
このシリンダー錠は、金庫の開閉に必要な鍵を挿入した際に、鍵の回転によって金庫の施錠や解錠を行います。

シリンダー式金庫のメリット

・電源を使わない為、電池切れの心配がない
・開錠作業が簡単な為、急いでいる時でもスムーズに中身を取り出すことができる

シリンダー式金庫のデメリット

・他の金庫と比べ防犯性が低く、鍵の種類によりピッキングされる可能性が高い
・鍵を紛失すると開閉ができなくなる

ICカードロック式

ICカードとは、磁気カードやICカードなどの技術を利用して情報を記録したカードのことです。
一般的なICカードロック式金庫は、金庫の扉にICカードを読み取る為の基盤がついており、ICカードを基盤部分にかざすことで金庫を施錠・解錠することができます。

ICカードロック式金庫のメリット

・種類によっては開錠履歴を残すことができ、セキュリティ性能が高い
・カードの複製は製造メーカーに複製依頼を行う必要があるため、シリンダー錠に比べ第三者の手に渡り辛い

ICカードロック式金庫のデメリット

・定期的な電池交換が必要
・カードキーを紛失した際に、再発行するのに時間がかかる場合が多い

生体認証式

一般的な生体認証式金庫は、金庫の扉に指紋認証装置が備わっています。
指紋認証式金庫は、指紋認証技術を使用して認証された利用者のみがアクセス可能で指紋認証装置に自分の指を置くことで、金庫を開錠することができます。

生体認証式金庫のメリット

・鍵を持ち歩く必要が無い為、防犯性能が高い
・種類によっては開錠履歴を残すことができたり多数の情報を登録・削除ができる為、セキュリティ性能が高い

生体認証式金庫のデメリット

・使用者の指紋が薄かったり、錠前の認証精度が低かったりすると、開錠できないトラブルが起こる
・定期的な電池交換が必要

 

金庫の納品について

金庫を購入した際に注意しなくてはいけない点に、納品方法があります。
家庭用の小さい金庫であれば一般的な配送業者での配送が可能ですが、重量が重くなってくると通常の配送業者とは異なり、重量物を配送できる配送業者に限られてきます。
その場合、搬入先や配送方法に細かい条件が付けられることが多い為、注意が必要になります。

金庫の配送における注意点

重量と大きさ

金庫は非常に重くて大きいため、運搬する際には専用の輸送手段が必要です。また、配送の際には、金庫の重量と大きさに応じて複数の人員が必要になる場合があります。

配送先の条件

金庫を配送する際には、配送先の建物の入り口や階段、エレベーターなどの条件を事前に確認する必要があります。また、配送先の建物内に金庫を設置する場合は、設置場所に十分なスペースがあるかどうかも確認する必要があります。

配送日時

金庫を配送する日時を決定する際には、配送業者のスケジュールや金庫を設置する場所の利用可能な日時を確認する必要があります。

 

最後に

金庫はその特性により通常の品物より重量や大きさに特徴があります。
購入される際は、まずどのような種類の金庫にするか、どれくらいの大きさの金庫にするかの検討が必要になります。
また、設置場所について、配送先までのルートや設置場所が重量物が置けるような施工が行われているかまで確認が必要になります。

せっかく購入したものの、設置をする時になって、この金庫は置けません!とならないよう、しっかりと確認をしてから購入するようにしましょう。