最高気温が25℃以上の日を夏日、30℃以上の日を真夏日、35℃以上の日を猛暑日と言いますが、いやいやその上に酷暑日が必要でしょう!と声高に言いたい。いや、暑い!本当に暑いですね!これから夏の暑さがますます強まって外気温が上昇していくにつれて、オフィスは冷房でキンキンに冷え込みがち。この時季、多くの方が抱えるお悩みが「冷房が効きすぎて寒い」というもの。真夏に「寒い」というキーワードが踊ること自体、よくよく考えてみればおかしいのですが、暑いからこそしっかり冷えた空間を確保したい!と思うのが常ですものね。。。そこで、今回は今や夏の鉄板課題のひとつでもある、冷房の寒さから身を守る方法についていろんな角度から探っていきます。世の中には「暑がりさん」、「寒がりさん」、どちらともいえない「中庸さん(笑?)」いろんな方がいます。多様性をしっかりわきまえ、自分だけが我慢するのではなく、誰かに我慢を強いるのでもない(←ここ大事)冷房対策、オフィスにおける防寒対策を考えていきましょう。
オフィス冷房の問題点
自宅と違って、あ、いや、自宅における「エアコンの温度設定論争」もSNSやネット上でよく目にしますね。オフィスの冷房は、より多くの人が同じ空間で働くため、全員が快適に過ごせるように設定するのはとても難しいことです。一部のエリアでは冷房が効きすぎて寒く感じ、また別のエリアではまだまだ暑いと感じることも多々。パワハラなどのキーワードと比べると少しパンチが弱いように錯覚しますが、「温度設定が合わないこと」も列記としたストレス要因。寒すぎる、暑すぎるといった室温の不均衡は、体調不良を招いたり、生産性の低下へとつながってしまうので注意しておきたいものです。
冷房対策に適したオフィス家具・アイテムの選び方
では、最初にオフィス家具の選び方やレイアウトの工夫を通じてできる対策についてご紹介します。
おすすめの冷房対策アイテム
- A. パーテーションの活用
- パーテーションを使うことで、オフィス内の冷気の流れをコントロールすることができます。例えば、デスク周りにパーテーションを配置すれば、冷房の直撃から身を守ることができますし、可動式のパーテーションを使用すれば、風向きに配慮し、必要に応じて簡単にレイアウトを変更することができるでしょう。このほか、パーティションの一種としてデスクスクリーンというアイテムもあります。パーテーションより小ぶりで移動がしやすいので、机の周りに設置しながらエアコンの風の流れを調整してみるのはいいでしょう。みなさんの最適な位置を探ってみてください。
- B. エルゴノミックチェアとブランケット
- 人間工学に基づき、座りやすさに特化したエルゴノミックチェア。体に負担がかかりにくいことからオフィスチェアとしても人気が高いものですが、背もたれや座面に断熱材が使用されているタイプを選ぶと、冷えを感じにくくなります。これは冬の寒さ対策にも同様のことが言えますが、冷たい空気は下に下がっていくので腰や足元をカバーするブランケットを併用することで、個々の温度調節が可能になります。加えてですが、背もたれが高い椅子は背中に直接当たるエアコンの風を和らげることができます。
- C. 断熱カーペットとラグ
- 床からの冷気を遮断するために、自席の下に断熱効果のある小さなカーペットやラグを敷くことも有効です。これにより、足元の冷えを防ぎ、快適な作業環境を維持できます。
- D. デスク用ヒーター
- 夏にヒーター?と少し違和感があるかもしれませんが、あまりに冷えが強い場合はデスク下に小型のヒーターを置くことも一案です。特に、足元が冷えやすい方にとっては有効です。冬に活躍したデスクファンやヒートパッドを再登場させてみましょう。よりエコの観点から言えば、ペットボトルに熱すぎないお湯を入れて背中や腰、お腹の部分に当てる方法もぜひ一度お試しあれ。昭和時代から長らく日本文化に息づいている「湯たんぽ」も良い仕事をしてくれるに違いありません。
- E. サーキュレーター
- サーキュレーターは冷気を循環させ、室温を一律にしてくれる強い味方です。エアコンと併用すれば冷房効率が高くなることは最早常識ですが、一方で冷気を均等に分散させることができ、一部のエリアが過度に冷えるのを防ぐ効果も見込めます。もちろんその風が直撃する場所に座らないこと、風とは無関係な場所に陣取ることが重要です!
家具レイアウトの工夫
- A. デスクの配置
- オフィスデスクの位置、エアコンに対してどう配置するかは、冷房対策において重要なポイント。エアコンの風が直撃する場所にはデスクを置かないようにし、風の流れを考慮した配置を心がけましょう。一方で外気温の影響を強く受け、暑くなりがちな窓際には断熱フィルムを貼るなどの対策を行うと良いでしょう。そうすることでオフィス全体としての気温の不均等を少しでもならしていくことが大切です。
- B. 共有スペースの設置
- 冷えすぎたオフィスから屋外に出た際、「あー暖かいー」とホッとした経験がある方はいらっしゃいませんか。夏の最中に「暑い」ではなく「暖かい」と表現してしまう自分に一抹の違和感を感じながら、冷えきって緊張した筋肉がふーっと緩むような感覚を覚えた方も少なくないのでは。あえて屋外に出ずとも、オフィス内の一角にそんな共有スペースがあればうれしいですね。冷房対策を考慮した設えとして、例えば、休憩エリアには温かみのある家具を配置し、冷房の影響を受けにくい空間をあえて作るのも一つです。鉄道各社にある弱冷房車ならぬ弱冷房エリアとでもいいましょうか。そんな共有スペース空間があっても良いかもしれません。
カラダの中から温めてくれるもの
温かい飲み物を口にすれば、身体の内部から温めることができます。せっかくでしたらハーブティーやスープなど、健康に配慮した選択肢を用意できると良いですね。体を温めるおすすめの飲み物をいくつか紹介しておきます。ティーバッグとしてオフィスに置いておけば手軽に楽しめるでしょう。
- ①生姜茶
- 生姜茶は、体を温める効果が非常に高く、冷え性に悩む方に重宝するでしょう。
- ②黒豆茶
- 黒豆茶は、抗酸化作用があるといわれ、体を内側から温める効果があります。香ばしい風味が特徴です。
- ③シナモンティー
- シナモンティーは血行を促進し、体を温める効果が。
甘くスパイシーな香りが、リラックス効果をもたらしてくれるでしょう。 - ④ハーブティー(カモミール、ペパーミントなど)
- カモミールティーはリラックス効果があり、体を温める効果もあるそう。
ペパーミントティーは消化を助け、体をスッキリさせてくれます。 - ⑤ほうじ茶
- ほうじ茶は香ばしい香りが特徴。カフェインが少ないので、夕方以降の飲用にも適しています。
複数の種類が入ったバラエティパックを購入しておけば、気分や体調に合わせて選べる楽しさもありますね。初めて飲むお茶はまずは少量パックでお試しを。デスクにおいて置ける小さなティーポットやマグカップ型のティーバッグホルダーを用意しておけば適温が長く保てますね。お気に入りの対策グッズを投入してデスク周りを「見ていてテンションがあがる空間」に仕上げていく、そんなモチベーションのあげ方もあっていいですね。ティーバッグはなるべく冷暗所に保管、湿気や直射日光を避けることで風味を長持ちさせることができますよ。オフィスの共用スペースに誰もが自由に楽しめるティーバッグボックスを設置する方法もお勧めです。喫煙所が少なくなった今、こうした社内のパブリックスペースは、ちょっとした雑談の機会ももたらしてくれそうです。ワンブレイクしてリラックスしたり、スイッチを切り替えて集中力を向上させたり、コミュニケーションの活性化も図りながら、職場の仲間とみんなでいい空間に仕上げていきたいですね。ウォーターサーバーやケトルをあわせて設置するとより使い勝手が増しますよ。
個々の自助努力―冷房対策としてできること
自分単独で、自力でできることは、スピード感が違います。さぁ明日から早速!
- A.三首を冷やさない
- 首、手首、足首は「三首(さんくび)」と呼ばれ、ここを温めると血流が良くなり全身が温まるといわれています。例えばミュールやサンダルは足の冷えを強めます。通勤時と仕事中は靴を履き替えるなどの対応は効果的です。レッグウォーマーやひざ掛けも積極的に活用しましょう。冷えは万病のもと、体調不良の誘因ともなりますから我慢は禁物です。しっかりと対策をしましょう。
- B.ストールやカーディガンの常備
- 冷房が効きすぎて寒いと感じる方は、ストールやカーディガンをオフィスに常備しておくと便利です。羽織るタイプの上着は脱ぎ着がしやすいので重宝します。
スマートオフィス化の提案
さぁ、時はAI時代!最新技術を活用した冷房対策を提案してみる勇気はいかがでしょう。冷房が効きすぎると健康に悪影響を及ぼす可能性も高く、何より「寒くて辛い…」といった環境の中では仕事の生産性が下がりかねません。働くメンバーの健康を考えて栄えある提案も一つです!最新技術を活用した冷房対策として、各所の温度パターンを分析し、それに応じて冷暖房を自動で調整できるといった「スマートサーモスタット」やオフィス内に設置されたセンサーが各エリアの温度と湿度をリアルタイムでモニタリングし、最適な空調管理を行う「Iotセンサー」といったものが登場しています。
リアルな社内の「声」を聞こう
スタッフの生の声を取り入れる手段として、原始的ですがアンケートを取ることは非常に的を得ています。 定期的に従業員の声を聞くためのアンケート調査を実施し、冷房に関するフィードバックを反映することで、全員が快適に過ごせる環境を作ることができます。平等に皆さんの声をぜひ吸い上げてみてください。また、各スペースの構成メンバーに応じて温度を変える自由度をもたせることで、個々の快適度を向上させる方法もあるでしょう。風通しの良いオフィスは、すべてにおいてそれが通じるものだと思うのですが、冷房の調整を共有するための掲示板等があっても面白いかもしれません。何事も定期的な話し合いを行いながら、適宜柔軟な対応ができる会社は居心地がよさそうです。「言っても誰も分かってくれない!」と諦めの境地に至ったなら、最後の奥の手です。いっそのこと、試しにこっそりと温度設定を1、2度触ってみちゃいましょう。意外と気づかれないかも。笑。犯罪でも罪でもありませんから、捕まることはありません。
まとめ
夏の寒さ対策は、オフィスの快適度を向上させるために欠かせない要素です。そして毎年気が重くなる方もいる見逃せない課題でもあります。オフィス家具の選び方やレイアウトの工夫を通じて、冷房の影響を最小限に抑え、快適な作業環境を実現しましょう。ぜひ、この記事でご紹介した対策を参考にして、夏のオフィスタイムを快適に過ごしてください。夏の暑さと、強すぎるエアコンを乗り切りましょう!
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